目の前にいる彼は、いきなりの私の告白に戸惑ったようにしばらく私を見つめていた。

いくら私でも、私の言ったことが迷惑なことくらい分かっている。

だって、ここはキャバクラだし、そもそも高校生は募集されていない。
だけど、これからは一人で生きないといけないから、そんなことに捕われている場合ではなかった。
どうせ、高校もすぐに辞めるから高校生ではなくなる。

もちろん、未成年で働くことが出来ないから高校生お断りの看板が付いているのは重々承知している。
それでも自分の年齢に嘘を付かなかったのは、私に残ったせめてもの真面目さ故だったんだろう。

「んー………」
店長はしばらく腕組みをして考え込んでいたが、すぐに笑顔になった。

「…まあ、色々事情はあるよね。」