「おはよー…はあ、疲れた」
朝の通勤通学ラッシュの勢いは半端じゃない。
あれはもはや戦場である。
「おはよー!千星また遅刻ギリギリだね~」
「でもなんだかんだ1回も遅刻したことないから逆にすごい。もう特技だよね」
そんなふうに声をかけてくるのは元気いっぱいの茜音(あかね)とクールな麻耶(まや)
腐れ縁とも言える友達。
「朝から本当に大変なんだよ?押しつぶされそうになるし息できないし。毎度のことながら嫌になってくる…もう学校に住みたい…」
「とか言うけど、高校入学前は電車通学憧れる!とか言ってなかったかな~?てかもう3年生なんだからいい加減慣れなよ!!」
「それに、千星暗いところダメだから学校になんて住めないでしょ。どうせお化けが怖いってリタイアするに一票。」
「もうちょっと優しい言葉をかけてくれてもいいと思う。」
容赦ない言葉が降ってくるけど、心を許しあってるからこそ…のはず。