アメリアにはレオンのように生気を送り込む力がない。


今にも命が消えそうなシェリルを見て、弾かれたようにアメリアは地下室に向かった。


レオン様に知らせなければ!


大事な人の名前を付けたあの少女を助けられるのはレオン様しかいない。


城へと続く扉を開けると、自分の使い魔をレオンの下へ送った。


どんなお叱りを受けてもいい。


あの少女を助けて欲しい。


ひとり残したシェリルが心配だ。


急いで黒い簡素なドレスをひるがえし、アメリアはシェリルの元へ戻った。