「アメリア! アメリアはいないか!」


屋敷に戻ると青年はアメリアと呼ばれる女を呼んだ。


「レオン様。わたくしはここに」


片膝を付いて頭(こうべ)をたれる女。


「これを暖めろ。それから私の部屋に」


腕の中の少女をこれと呼ぶ主人に、アメリアは表情も変えずに立ち上がり腕に抱える。


そしてアメリアの主人であるレオンは自室へ消えて行った。