「アメリア~、まだ部屋に入っちゃだめかな~」


ダーモッドが恨めしげに隣の部屋へと続くドアを見て言った。


「まだに決まっているでしょ?」


そっけないアメリアの返事。


「だってもう1週間なんだよ?」


ダーモッドは頬を膨らませた。


アメリアが1週間と聞いてフッと笑った。


「なんで笑うんだよっ」


ダーモッドがアメリアを睨み付ける。


「ヴァンパイアにとって1週間などたいした時間ではない。これから長い時間があるんだ」


ティナがヴァンパイアになるまでの月日をアメリアは思い出していた。


まさか、あの少女がご主人様の愛を得てヴァンパイアになるとは夢にも思わなかった。