うっすらと目を開けると薄暗い部屋に自分を見下ろすようにレオンが立っていた。


なぜ助けてくれないの……?


レオン……?


声が出ない。


「レ……」


瞬きをした瞬間に今までいたレオンはいなくなっていた。


いない……。


レオンに会いたくてあたしは幻を見たの……?


「ゴホッ!」


咳が出た瞬間、ティナの呼吸は楽になった。