「飛んでいかない……あたしはレオンの傍が一番なのだから」


ティナはにこっと笑うとレオンの首に腕を回した。


その時、また胸に痛みが襲った。


痛みに息をクッと止めたティナの顔をレオンはのぞいた。


「どうした?」


その痛みは一瞬で止まった。


「一瞬胸が痛かったの。レオンが変なこと言うからだよ?」


「どこかおかしい時はすぐに言うんだよ」


「うん。もう痛くないから」


ティナはもう一度レオンの首に腕を伸ばした。