ダーモッドが急に走ってしゃがみ込んだ。


「ダーモッド?」


ティナは不思議そうにダーモッドを見ていると手に一輪の花を持って戻ってきた。


「ティナ、まだこんなに寒いのに花が咲いていたよ」


ダーモッドがティナにその花を差し出した。


「ダーモッド、ありがとう」


ティナは花を受け取ろうと右手を出した。


だが、花は膝の上にポトッと落ちた。


ダーモッドが差し出した花をつかめなかったのだ。


「ご、ごめんね」


ティナは慌てて謝った。