湯船の中に入るには、このきれいな人の前で脱がなくてはならなかった。


しかも自分で脱ぐのではなく、脱がしてもらう。


着せ替え人形のような自分に、シェリルは恥ずかしくてうつむいてしまった。


「わたくしは女です。どうか恥ずかしがらないで。それにわたくしは一度見ていますから」


少女は全身がアメリアの言葉に真っ赤に染まる。


アメリアは黙ったままシェリルの最後の下着を脱がした。


一糸まとわぬ姿になったシェリルはアメリアに持ち上げられ、バスタブの中へ身体を沈めた。


湯船に入ると、恥ずかしさが少し薄れてくる。


暖かさが身体の芯まで染み入ってきたが、脚は何も感じない。


ゆっくりと長い時間、湯に浸かっても脚の感覚は戻らなかった。


少しは期待していた。


暖めれば感覚が戻るのではないかと……。


絶望的な気分で、とうとう湯船に浸かりながら少女は涙をぽろぽろ流し始めた。