ティナが慌ててアメリアの持っているグラスに手を伸ばす。


そんなティナにアメリアが微笑む。


「ご安心ください。たとえ毒が入っていたとしても私は死にませんから」


「本当に……?」


ティナはアメリアが言うことを信用していないようだ。


「本当です。それと、ご安心ください。この中身はワインです」


「ティナ、身を危険にさらさせてしまってすまない」


レオンがティナの手を両手で包み込む。


そしてティナを見つめる金色の瞳はいつも温かい。


いつもと変わらないレオンにティナはやっと笑顔を向けられた。