「お前など要らない。早く帰るんだ」


カサンドラの耳元で静かに言うと、部屋を出て行った。


扉が乱暴に閉まると、カサンドラは悔しさで唇を噛んだ。


わたくしの誘惑には乗らないというわけね?


あの娘がいる限りレオン様はわたくしを欲しがらない。


カサンドラはレオンを怒らすのは得策で無いと考えて一度、ヴァンパイアの世界へ戻った。