泣きつかれたティナは子供のようにレオンの腕の中で眠ってしまった。


レオンは深いため息を吐くとティナをベッドに寝かせた。


<あたしにお父様とお母様を殺した同種族になれと言うのですか?>


ヴァンパイアになって欲しいと願うのは君にとって酷なことなのだろうか……。


両親をヴァンパイアに殺されてしまったティナはヴァンパイアを憎んでいる。


だが……君と私では生きる長さが違うんだ。


君がヴァンパイアにならなければ長い時を一緒に過ごすのは不可能……。


ティナの頬にかかった絹のような感触の髪を優しく払う。


そして涙の後をそっと指で拭った。