『アメリア、外を見回ってくれ』


ティナを抱きしめながらアメリアに送る。


『はい』


レオンの腕の中で震えていた身体も次第に止まった。



『レオン様、誰もおりません』


10分後、アメリアから連絡があった。



『わかった』


落ち着いたティナはレオンの肩から顔を上げた。


「ごめんなさい。神経が過敏になっていたみたい」


レオンに抱きしめられたおかげで、空色の瞳には恐怖の色は消えていた。