「100年前、ご主人様は人間のシェリル様に恋をなさいました」


「シェリルさんはレオンがヴァンパイアだって知っていたの?」


ティナは自分のように後で知ったのだろうかと考えた。


「シェリル様がヴァンパイアに襲われそうになった時に、ご主人様に助けられたのです。ご主人様がヴァンパイアだということはその時知りました。女性を惹きつけてやまないご主人様ですからシェリル様の方が先に夢中になりました」


「どうしてレオンは使い魔に裏切られたの?」


ティナはレオンほどの人が使い魔に裏切られたのが信じられなかった。