「シェリル。君の名はシェリルだ。いいね?」


「シェリル……」


起きていたのが大儀だったのか、シェリルと名づけた少女の顔色が青くなってきた。


レオンはシェリルの身体に手を差し込み、元の位置に動かし横にさせた。


「足が……おかしい……」


初めて少女は自分のことを口にした。


その声は鈴をころがしたようなきれいなソプラノボイスだ。


「足がおかしい?」


レオンは手を伸ばして羽根布団をめくった。


そしてレオンは投げ出されたシェリルのつま先に触れた。