まだご主人様からはお叱りを受けていない。


そして今、アメリアが水枕を用意していることに気づいた。


「ティナ、熱があるの?」


「そうだ、あんなに凍えるように寒い中、風をきれば普通の人間でさえ風邪を引く。私たちのような身体とは違うんだ」


「……」


ダーモッドはしゅんとした顔になった。


水枕の用意が出来たアメリアはレオンの寝室へ向かったが、ダーモッドは付いてこなかった。