「近寄るな!」


ダーモッドがヴァンパイアとティナの間に立つ。


「お前のような下っ端の使い魔など用はない」


男の腕の一振りで顔を殴られたダーモッドは地面に体を打ちつけられた。


「うっ!」


「ダーモッド!」


ダーモッドのうめき声にティナは駆け寄りたかった。


足は動くわけもなくその場で男が近寄るのをただ見ているしかなかった。


「おい!その娘はダレッシオ様の恋人だ。それを知っても娘の血が欲しいのか?」


ダーモッドが起き上がり、ティナを守ろうと走る。