「ティナ、しっかり掴って!」


ダーモッドはヴァンパイアから逃げようと、馬を全速力で走らせた。


だが数メートル行った所で馬が石につまづきふたりは馬から落とされた。


「きゃっ!」


ダーモッドはうまく着地したが、地面にひどく身体を打ちつけたティナは一瞬息が出来なかった。


「ティナ!大丈夫?」


すぐにティナに駆け寄るとティナの身体を起こそうとした。


「本当に香しい匂いの娘だな」


ハッと気が付くと先ほどの男が立っていた。