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ティナはダーモッドの腰に手を回し馬に揺られていた。


風を切るように馬は走っていく。


あまりにも冷たい風でダーモッドの着衣を握るティナの指は感覚がなくなりそうだ。


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エミリオと話していたレオンはティナの血の匂いが薄くなっていくのを感じた。


ティナ?


レオンが立ち上がり、足早にドアに向かう。


なぜレオンが立ったのかエミリオにもわかった。


むせ返るようなティナの芳醇な血の匂いがしなくなっている。


「どうしたんだ?匂いが……?」


レオンの後にエミリオも続いて部屋を出た。