ティナは聞きながらシーツをギュッと握っていた。


血を飲むヴァンパイア……。


お母さんが一番初めにあの男に血を吸われた。


あの断末魔。無残に吸い尽くされるところをこの目で見たのだ。


見る見るうちにひどい有様になってあの時ティナは発狂寸前だった。


「ティナ様?」


ティナの顔色が一気に青ざめていくのがわかった。


「だ、大丈夫です……」


力尽きた感覚。


トレーをアメリアに渡すとティナは自分自身の力でベッドに横たわった。