シェリルは泣いているところを見られたくなくて顔を横にそむける。


「シェリル?」


レオンがベッドの横に立つ。


「なぜ泣いている?」


ベッドの端に腰をかけ、シェリルの淡いブロンドの髪を撫でるように梳く。


「……」


「シェリル、言ってくれないか?泣いているのを見るとつらい」


レオンはシェリルの肩を引き寄せた。


「なんでもないんです。ごめんなさい。なんとなく涙が出ちゃって……」


「なんとなくで涙が出るはずがないだろう?」


シェリルはそっとレオンを見ると、首を振った。


空色の瞳が潤み、今にも大粒の涙が零れそうだった。


「……本当に……大丈夫です……」