寝室へ入ると、天蓋付きのベッドの上でシェリルは眠っていた。


眠っているシェリルの唇にキスをすると瞼がゆっくり開いた。


空色の瞳がレオンを見て微笑む。


少女のような無邪気な微笑み。


「シェリル、食事だ」


レオンが少女の身体を抱き上げる。


抱き上げられたまま、扉を抜け隣の部屋のいつも座るイスへ下ろされる。


座ったシェリルの肩に、アメリアが真紅のガウンを羽織らせた。


そして少し乱れた淡いブロンドの髪を手で梳くと、後ろで一つにリボンで結ぶ。


「ありがとう。アメリア」


昨日までもおどおどとした少女は消えていた。


レオンに愛されたシェリルは大輪の花のような雰囲気をまとっていた。