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次に少女が目を覚ました時は、混乱もなく落ち着きを見せた。


少女は頭をめぐらせ、ぼんやりとした瞳を少し離れた場所にいるレオンに向けた。


「お腹がすいただろう?」


美しい青年は先ほどと同じように、ゆったりとイスに座っていた。


少女は返事をしなかった。


そこへタイミングよくアメリアが入ってきた。


トレーの上にはさまざまな料理ののった皿が置かれている。


食事は食べないアメリアだが、レオンがたまに呼ぶ女のために完璧に作れるのだ。