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アメリアはレオンの言ったことに目を丸くして驚いていた。


「こ、この娘に食事の用意ですか?」


「そう言ったが?」


少女の眠るベッドのすぐそばのイスに座るレオンは、表情も変えずに言う。


自分たち一族はほとんど食べ物と言う食事は取らない。


食べても食べなくても一緒なのだ。


血を飲むだけで生きていられる種族……ヴァンパイア。


アメリアは視線をさっとベッドに移す。


ご主人様のベッドでぐっすり眠っている少女は、まだ血の気がなく顔色が紙のように白い。