「嫌か……」


顔を上げたレオンはシェリルをまっすぐ見た。


レオン様が本気になったらあたしは逃げられない。


本当に逃げたいのかもわからない……。


シェリルはどうしてよいかわからなかった。


唇を重ねる行為はまったくの初めて。


どうしてレオン様は唇を重ねるの?


そんなシェリルの気持ちがわかり、まだ早かったかと考えた。


レオンはシェリルをベッドに下ろすと立ち上がり、そのまま部屋から出て行った。


シェリルは黙って行ってしまった彼に寂しさを感じた。