「私がいいと言っているんだ」


空いている手でシェリルの頬を撫でる。


「レオン様?」


「レオンだ」


きっぱりと言われシェリルは困り果てた。


「ここは寒いだろう。中へ入ろう」


軽々と屋敷の中へ移動するレオンに不安定なシェリルはがっしりした肩につかまった。


寝室に連れて行かれベッドの上に座らされると思った。


だがレオンはシェリルを抱いたままでベッドに腰掛けた。


「?」


下ろされずにレオン様の腕の中にいるのはなぜ?


シェリルが小首をかしげた時、レオンの唇がピンク色の唇に重なった。