ヴァンパイアにしかその香りはわからない。


レオンの生気を貰ったせいなのか。


日増しに強くなっていくそそるような血の香りにレオンは困惑気味だった。


近くにいれば渇望感が芽生える。


その渇望感は他のヴァンパイアと違い、血を吸いたい訳ではない。


最近のレオンはシェリルを淫らな世界に導いてしまいそうになるのをなんど自制したことか。


最近は一緒に寝ることがきつい。


手を伸ばしてピンクの唇に口づけ、その先をしたくなる。


すべてを奪ってしまいたくなるのだ。