「何をしている!?」


シェリルは突然の訪問者に困っていると、レオンの不機嫌そうな声がした。


シェリルの顔が明るくなり、声のした方を見る。


レオンがふたりの元へやって来た。


「誰の許しを得てシェリルに会った?」


レオンが冷たい瞳をエミリオに向けると、彼は恐れることもなく笑った。


「良い香りがしたからね」


良い香り?


シェリルには何のことかわからない。


今のシェリルは、ヴァンパイアには堪らない血の香りを漂わせていた。