寒い外から暖かい部屋に戻ると、アメリアはホットミルクを持ってきた。


シェリルにカップを渡すと「すぐに戻ります」と言い部屋を出て行った。


ホットミルクを飲んでいると廊下がにわかに騒がしくなった。


「?」


ひとりでいるシェリルは不安になった。


カップを持ったままじっと扉を見つめる。


その時、扉がノックされた。


「は、はい?」


おそるおそる返事をすると、男性が入ってきた。


銀色の髪が美しい、女性と見間違うほどの男性だ。


「やあ、君がシェリルだね?」


エミリオは目の前の少女を見て内心驚いていた。


自分を空色の瞳で見つめる少女は車イスに座り、綺麗と言うよりかは可愛らしい少女だったからだ。