重厚なドアが静かに叩かれた。


「入れ」


音もなくアメリアが入ってきた。


「レオン様、申し訳ございませんでした。シェリル様が死にかけたのはわたくしのせいです」


レオンが怒ればアメリアなど一瞬で消されてしまう。


「なぜ?こんな事になった?なぜこんなになるまで知らせなかった?」


シェリルからアメリアに視線を移したレオンの瞳は赤かった。


「お食事を……ほとんど召し上がらなかったので……レオン様が城へ行かれてから10日ほど経つとベッドから起き上がれなくなりました」


アメリアの説明にレオンが眉根を寄せた。