レオンの生気のおかげでシェリルの顔色は赤みを帯びてきた。


あと数時間、生気を送るのが遅ければシェリルは死んでいただろう。


レオンはシェリルに生気を送りながら、鋭い視線を家具の陰に隠れている子鬼へ向ける。


「行け、お前たちにはシェリルはやらない」


レオンが静かに言うと子鬼たちはパッと消えた。


命を取り留めたシェリルの顔を見ると、レオンはなぜか胸が痛んだ。


3週間ほどの間に華奢な身体はもっとやせてしまった。


これから数十回生気を与えなければこの娘が生きる事は無理だろう。