気がつくとそこは保健室だった。

そばには保健室の先生。

心寧と史織もいた。


「あ、良かった!先生!茉優気がついた!」


「茉優大丈夫かー?」


「西野さん大丈夫かしら?」


「あ、、はい。もう大丈夫です。」


「なら良かったわ...
ここまで西野くんが抱えてきてくれてね。」


「そうそう、お姫様抱っこ!!」


「いやー初めて西野が男前だと思ったわ。」


「西野って絶対茉優に気があると思わない?」


「わかる、茉優を見る目が違う。」


ガラガラガラ、という音を立てて元輝が入ってきた。


「噂をすれば、ってやつね。」


クスりと笑って先生が言う。

元輝には先生の声が聞こえてないらしい。


「茉優、大丈夫か?」


「あ、うん、ありがとうもう大丈夫だよ」


なぜか先生と心寧と史織は連れ立って保健室を出ていく。


二人きりだ。そう思うと緊張してしまう。

流れる沈黙。


「あ、、、あのさ、運んでくれてありがとう。」


「どういたしまして。
めっちゃ重かったけど許してやる。」


「乙女になんてこと言うのっ!!」


「冗談だって。」


元輝が心底楽しそうに嬉しそうに笑う。

その笑い方がいつもより柔らかくて、ちょっとドキッとした。

元輝がふいに真顔になる。


「俺さ、」