教室でさっきのことを2人相手に語っていると、


「おはざーす!」


元輝がやってきた。

ちらっと見えた窪田くんは平然と分厚い本を読んでいる。

気になってじーっと見ていたら、顔をあげた窪田くんと目が合った。


「メガネ...かっけえ」


惚れたかもしれない。


目が合った余韻にぽーっとしていると、いつの間にか一時間目が始まっていた。

つんつんとされたのを感じ、振り向くと、


「茉優! 号令。みんな立ってる。」


私は泡を食って立ち上がった。

勢いが良すぎたのか、くらっとしてしまって、


ガシッ


元輝に支えられていた。

腕の温もりを感じる。

そのまま視界がブラックアウトしていった...