彼の叫び声は、涙声になっていた。

そうだ……

確かに、あたしは男性として好きなのか分かってない。

「そっ……れはっ……」

ヤバい!声が震える!

「好きじゃないのに婚約なんかしたって!幸せにはなれねぇじゃん!だったらいいだろ別に!」

「そっ……」

「俺はちゃんと好きだった!だけど!乙女は好きって言ってくれなかったじゃん!だからいいだろ!」

「そう……」

「……っ!」