私の名前は桜井ここみ。
自分で言うのもおかしいけど私には取り柄がない。
運動も、勉強も出来ない。
さらにあの力のせいで人と話すことも怖い。


そんな私を変えてくれたのはあなたでした。
ーここみsideー

今日は、高校の初登校日。
けれど、ワクワクもドキドキも全くしていない。
私は人と話すことが嫌いだ。
だから今日が早く終わればいいと思っていた。


窓の外で風をうけて散っていく桜を見ていたとき、誰かに横から方をトントンされた。
私は前髪を通してその人のことを見た。
はっきりとは見えなかったけどその人がイケメンなのはすぐに分かった。
同じ人間なのかと思うほど美しい顔だった。
少し茶色がかった細い髪 。ニキビひとつない綺麗な肌。
切れ長でシュッとした目。
すると、そのイケメンの唇が開いた。
「なに?そんなに見られると照れるんだけど笑」
「ご、ごめん。」
普通に謝ってしまったけど、最初に喋りかけてきたのはそっちでは?と思った。
けど、彼の笑った顔があまりにも爽やかでそんなことは気にしなかった。
ん?視線を感じる。首は動かさずに少し横目で見てみた。
イケメンがこっちを見ている。その顔が眩しくて、私は口を開いた。
「な、なに?なんか、なんかまぶしぃんだけど、、」
「あ、わりぃ。何だよ眩しいって笑 それよりお前名前は?」
「桜井 ここみ です。」
「桜井、な!俺は新井 けいた。これから1年よろしく」
「う、うん。 よろしく」
彼は新井くんと言うらしい。
この、椎名高校は最初に決まった席で1年間過ごすらしい。
だから、私はこのイケメンと1年間隣の席で過ごすことになった。
ーけいたsideー

昨日は全く寝られなかった。
小学生の時、遠足の前日は寝られないあの感覚を味わった。
それだけ俺は高校を楽しみにしていた。

入学式が終わってもその興奮はおさまらなかった。
そのあと教室に向かい自分の席に着いた。
すると、隣の女の子が目に入った。
窓の外を見ていたため顔は見えなかったが、髪はサラサラで綺麗な黒色をしていた。
一緒に喋りたいと思った俺は、その女の子の肩をトントンしてみた。
すると、ゆっくり振り返ってきた。
その子は、目が隠れるほど前髪が長かった。
少しだけ前髪の隙間から見える目。
その、綺麗な二重の目が俺の顔を凝視している。
俺は顔に何かついていないか心配になった。
「なに?そんなに見られると照れるんだけど笑」
「ご、ごめん。」
声まで可愛いかった。
その子は、顔のパーツの全てが綺麗だ。
顔は小さく小顔だし、肌は真っ白ですべすべしている。
可愛らしい唇が開いた、と思うと可愛いらしい高い声が聞こえた。
「な、なに?なんか、まぶしぃんだけど、、」
俺は無意識のうちに見つめすぎていたようだ。
「あ、わりぃ。何だよ眩しいって笑 それよりお前名前は?」
「桜井 ここみ です。」
「桜井、な!俺は新井 けいた。これから1年よろしく」
「う、うん。よろしく」
桜井 ここみっていうのか、可愛いな。
明日も喋ろっ、そう意気込んだ。

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