だがすぐにパソコンの方に目線を映していた。

気づかないふりをしてくれてるのだろうか?

私は、戸惑いながら
引き出しの鍵を開けた。

ガサッと資料を出していると

「響夜社長と付き合い始めたんですか?」

市原さんは、ボソッと聞いてきた。

ビクッ!!

気づかないふりをしているのではなかった……。

「ま、まさか。とんでもありません!
付き合うどころか、相手にもされてませんよ!!
さっきのだって泣いていたのを慰めてくれただけで
何もありません」

必死に言い訳をする。
かなり無理があるけど

そうしたら市原さんは、

「……それならいいのですが。
あなたが誰を好きになるかは、勝手ですが
社長は、やめたほうがいいですよ」

私に忠告をしてきた。