でもこんなこと言うと潤が…。



「おいお前。」



わたしの悪口を言っていたお嬢様のところまでスタスタ歩いて行くと乱暴な声でそう言う。



「は、はい!」



「お前は誰に言っている?」



そのお嬢様はいきなりそんなことを言われあたふたしている。



「音羽の悪口は許されない」



少しキリッとした目力のある潤の目がそのお嬢様に向かってそう言われるともう従うしかない。



「は、はい…。申し訳ありませんでした」



お嬢様は少し力の抜けた状態で潤に謝る。



「ッチ。」



「潤遅れちゃうよ、早く行こう」



「あぁ」



わたしは潤を引き連れて教室に向かった。



潤は昔から何故かわたしのことになると目つきが変わる。



小さな頃はいつもわたしを守ってくれる王子様だと思ってたけど今ではただの過保護な幼馴染。



「おっはよ!音羽!」



そうわたしに元気に挨拶してくれるのは親友の橘蘭ちゃん(たちばな らん)!



「おはよ!蘭ちゃん!」



このお金持ち学校だとわたしみたいな平凡な一般人とはだれも友達にはなってくれなかったけど唯一の親友。



ホテルなどを経営している橘家で相当なお金持ち。



そして蘭ちゃんは身長170センチ近くあってとてもスレンダー美人さん!



わたしは153センチしかない「ちんちくりん」だからとても自慢の親友!