突然だが私は我ながら不幸だと思う。

私の一番古い記憶は自分に似た若い男女が鬼のような恐ろしい顔をして大好きな兄に刃物を降り下ろしてる姿だった。

周りは悲鳴をあげるのみで助けてくれず幼心に優しくて私達をいつも護ってくれる大好きな兄が死んでしまうと思ったものだ。

そんな私達を助けてくれてその上、養ってくれる黒曜石のヒーロー達のようになりたくてひたすらに努力した。

先にヒーローになったのは優しくて強い兄だった。
兄は皆に好かれて、皆を家族といっていた。
記念すべき十代目に相応しいと誰もがいった。
私は兄の次にヒーローになった。
本来なら兄の代の幹部だった御影さんがやるべきなのに御影さんは私の代の参謀をやり、私を立派なヒーローに育て上げると豪語した。

彼の期待に答えたいと思った。
私の名前は佐々木 真昼
十一代目黒曜の女総長になりました。