もしや、幸人も好きなひとでもいるのかな?


まあ、そんなこと聞いても絶対答えないか。



「セットが崩れる」っと言い、私の手を離させ洗面所を出ていった幸人。



しっかし、受験生のくせに遅刻とかいい度胸してんなー。


「あら、おはよう美優」



顔を洗い終わってぼーっと鏡に映る自分を見つめているとお母さんが私を見て笑って挨拶をしてきた。



朝が苦手なお母さんは基本私より先に起きてるってことはないのに今日は私より先に起きていたみたいだ。




うちの母はのんびり屋さんだからあんまり私や幸人に無駄に干渉してこない。



だから私たちが寝坊しても呑気におはようと言えるある意味すごい母。



けど今はその呑気さに助けられてる。