みっともない姿みせて、しかも化粧まで治してくれて本当に優しすぎる女の子だ。



「はい、できたよ」


そう言われて目を開けた私の前には鏡が。



さっきまではしっかりとバッチリメイクだったけど今はナチュラルメイクに変わっている。



薄いピンクのアイシャドウがキラキラと光っていて、さっき泣いたせいで赤くなった目を隠してくれている。




「本当に、ありがとうございます!」




他人のためにここまでしてくれるなんて、なんていい人なんだろう。




「いえいえ。すごく似合ってるよ」



ニコニコと笑って立ち上がったその子は私に手を差し出す。



その手を掴んで、私も立ち上がる。