「……おー、やっぱすごい人だな」





お祭り会場に着いた私たちは飲み込まれてしまいそうなほどの人ごみに驚きのあまり固まる。




…人が多いのはわかってたけど、こんなに多いとは……。





「とりあえず座るとこ探そうぜ」



遊也くんがそう言って私たちは近くにあったベンチに座る。



「俺と陽人でなんか適当に食べ物買ってくるからお二人さんはゆっくりしてて」



財布を持って遊也くんと宮村くんは屋台の方へと歩いていった。