私は、真昼の事もたか先輩のことも好きだったから、二人が元に戻るようにって、二人の間に入ってた。


真昼はもう、たか先輩に会いたくないって、会うのが怖いってずっと言ってて。


たか先輩は、自分を止められない。真昼に嫌われたくはないから、私に助けを求めてきてた。


私は、その時たか先輩にしばらく、真昼から離れてみましょうって。


私もそうできるように頑張るので!って、ずっとたか先輩と一緒に帰ったり、家に帰ってきても電話で相談聞いたりしていた。


そのかいもあって、なんとか真昼が学校にこれるようになったのと


たか先輩も、俺が自分止められないで突っ走ったから、真昼に怖い思いとかトラウマ植え付けちゃったんだよなって。凄く後悔してた。


そんな出来事が落ち着いて、文化祭を迎えていた。



…でも、たか先輩の事は、佐渡先輩には言ってなかったはず。


佐渡先輩も、真昼の事を妹みたいだと思ってたから、たか先輩をめちゃくちゃ怒るんじゃないかって思って、


たか先輩の事は相談もしなかったし、だから私だけが真昼が学校に行かなくなった原因を知ってた。


はずなんだけど…。



「遠藤さんがさ、高崎にべったりだったからさ。なんかモヤモヤしてさ」


「え?」


「前まで俺が一緒に帰ったりとか、部活でも割りかし話してた方だと思ってたんだけど。文化祭前になって急に高崎といてたのがね。…なんていうのかな、嫉妬みたいな」



ひーくんは、苦笑いしながらそう言った。



「高崎は、俺が遠藤さん好きって思ってたみたいでさ。悪いなって何度かあの頃謝ってきてたんだよ」


…え、そうなの?


「状況はわかんなかったけど、まぁそれで妹…から遠藤さん、の事気付いた、感じ。だからちゃんと女の子だと思って告白の返事しました」



「…え、あ、はい…」



知らなかった。

たか先輩、そんな風に思ってた事も、ひーくんが私の事女の子として思ってくれてることも。



「てっきり、高崎が好きだと思ってたからさ。今日、振られる覚悟で告白しようと思ってたんだよ。…先に言われたけど」



「え、ええ!?」


私がたか先輩好きって…そんな風に思ってたなんて。


「高崎俺なんかよりかっこいいし、面白いしさ。勝ち目ないじゃん?」


「そんなことないですよ!!私は先輩の方が…その、かっこいいと思います…」



たしかに、周りの人はたか先輩がかっこいいって言うけど。


私はずっとひーくんだけみてたよ。