「え…?」



歩夢くんと話してた人の方を向いたら、





「…え、たか先輩…?」




久しぶりに見る先輩の顔がそこにあった。



最後に会ったのは先輩が高校一年生の時の夏。



かれこれ2年ぶりに再会した。



あの時から、身長も伸びてて、髪の毛とかも茶色くて、大人っぽくて



昔もイケメンってみんなに言われてたけど、昔よりもかっこいいのが増してる気がする。




「やっぱ、はるちゃんだよね…


うわっ、久しぶりだね」



たか先輩はすごく驚いた表情をしてたけど、すぐいつものようにニコニコした。



「なんだー?高崎知り合いだったんだー」


歩夢くんは、そう言って席を離れて別な女の子の方に行った。






「久しぶり。なーんか綺麗に成長してて、お兄ちゃん寂しいなぁ」



たか先輩はそう言って、ちょっと残念そうな顔をした。



「ありがとうございますっ!

あそこに座ってる友達にメイクとかしてもらったんです!もう普段と全然違いますよねっ」



「そうなんだ、高校でもいい友達できて良かった。

まぁ、けどはるちゃんは元々可愛い俺たちの妹ちゃんだからさ。違くないよ」



「そうですかねぇ…?」



「それより。これはダメ。保護者として見逃せません」



たか先輩はそう言って、自分のブレザーを私の膝にかけた。



「短すぎです。足も冷えるし、俺ので申し訳ないけど隠してなさい」



う…


「たか先輩…相変わらず過保護ですね…」



中学の時、真昼とのことはあったけど、


昔から、たか先輩は私のお兄ちゃんみたいに色々良くしてくれてた。



「懐かしいけどね笑

今じゃこやって世話焼く事とかないしさ」



「え、そうなんですか??」


たか先輩、と言えばほんとにお母さんとかみたいに小言を言うイメージしかなかったんだけど。


意外だなぁ…



「…って、はるちゃんはなんでここにいるのかなぁ?

佐渡どうしたの?」




「うぐ…っ…

女の子足りてないって、だからえっと…」



「…そか。

まぁ、はるちゃんらしいね笑
けど、ちゃーんと彼氏がいるんだから、断ることも覚えようね」



たか先輩は、困った顔をしながらそう言った。



そうだよね、断るべきだったよね…。