ーーーーーーーー
この無言で見つめあってる状況マジで気まずい!!

きまずすぎて先に言葉を発したのはうちだった

「み、未雪たち待っててくれてるから戻らなきゃ!」

「…そうだな、戻るか」

ちょっとシュンとした星河はめっちゃ可愛かった

「かわいいい…(ボソッ」

ボソッとつぶやいたのがきこえたらしく

「お前なー、男に可愛いはNGワードだぞ?」

「え、だってホントのことだもん!しょうがない…」

しょうがないじゃんって言いかけたとき急に口がふさがれた

「っん…」

動揺で驚きが隠せない

一瞬冷静になって状況を理解した

うち、星河に…キス…されてる?!

やっと口が離れたと思ったら

「次言ったらこんなんじゃ済まないからな」

ニヤッとして、耳元で

「覚悟しとけよ?俺の未来のお姫様」

「なっ!…」

今絶対顔赤いよー。



星河がうちの前だけで見せる顔

意地悪なのか、可愛いのか分からない


けど、そんな星河に心をうたれつつあった
2人で、歩いて教室まで戻ろうと廊下まできたらやけに静かだ

不思議に思って教室に入ろうとした瞬間

ーーーーガタッ!

物音がして、反射的に隠れる

恐る恐る教室内をのぞくと床には重なる黒い影

目線を影のる主に向けると…


未雪と蓮夜だった

「えっ?…」
「まじかよ…」

星河と言葉を発したのはほぼ同時

2人はまだうちらに気づいてない

離れたと思ったら見つめあって微笑んでいた

「未雪…」


「えっ…」

ちょっと声が大きかったのかやっと気づいたようで焦ってる

でもうちの隣に星河がいたからか安心したように

スっと笑顔になる


「うちね、蓮夜と付き合うことになったの」

「え?本当?」

「うん、ほんと。ね、蓮夜」

「おう!」


2人は手を取り合いいかにもカップルだった

「でも未雪…。忘れたの?うちらは…」

うちの表情が強ばっていたからか、星河と付き合ってないことに気づいた未雪は顔を歪めて

「分かってる!でも、かけてみようよ。こいつらに」

「未雪…」

「いつまでも立ち止まってるより前に進んだ方が楽しいよ?」

分かってる。けど、星河と一緒にいたいとおもっても
うちらは死ぬかもしれない。それが怖い。生きたいって思ってるのに
死ぬのが怖い…



「…あのさ、俺はお前が何を抱えてんのかしらねー。

けどよ、俺はお前を変えれる自信はあるぞ?」

「え…?」

星河の顔が真剣すぎて迷いのあるうちが見つめることは出来なかった

「華苗はさ、自分を押し殺しすぎなんだよ。人生は1回しかないんだよ?

うちらはそれが短いかもしれない。でも、後悔だけはしたくない。

…でしょ?」

「未雪…」

「あのさ、ちょっと気になったんだけどよ、『うちらはそれが短い』ってなんだ?」

「あー…、何でもない。…かもしれないってことだよ!

人はいつ人生を終えるか分からないってことだよ!」

ははは…と乾いた笑いをしている未雪は分かりやすい

「…そうか」

あ、星河は鈍感だ。気づかなくて一安心

「まぁ、俺がいいてーのは、俺を信じろってことだよ!」

「星河…」

「そうだよ!華苗!」

「未雪まで…」

「…華苗って迷った目してるよな。悲しそうでその奥には迷いがある瞳だよな」

ずっと黙ってた蓮夜がそう呟いた

「迷った目?…」

うち、そんな目してるんだ…

頑張って隠してたつもりなのに…

うちってダメだ。何事もダメな方に考えちゃう…

「そんな暗くなるなよ!はい、この話終了!」

「そ、そうだね!華苗、乃々花も亜依も待ってるからはやくしよー」

「…ああ」

星河と未雪が気をつかってくれたにもかかわらず素っ気なく返事をした

蓮夜の言葉が脳内を横切る

星河の告白はずっと頭から離れない

うちはどうすればいいのか…

そう考えながら教室を出たのだった
その後はあんま覚えてない

確か、倉庫いって、どうしたっけ?

まぁー今自分の部屋にいるし家帰ってきたのか


はぁ、星河の事で頭いっぱいだし…



星河に会いたい…けど、会いたくない



……矛盾してる

なんてブツブツ言いながら未雪と一緒に学校へ向かった
教室入って席座って机に突っ伏してたうちを見て星河がよってきた

「華苗ー。おはよ。元気ねーじゃん、どーした?」

「んー、おはよぉ。眠すぎてやばいだけー」

「睡眠大事だぞ?寝る子は育つ!」

なんて言って蓮夜達と笑ってる

あー、なんかあいつの性格わかんねー

冷たい時もあれば、笑いをとる時もあるし、……優しくてドキッとするときも…


1人で心のなかで叫んでいると、担任が

「今日転校生いるから紹介するぞー。入ってこい」


ガラガラッと音をたて入ってきたのは

美人で、スタイル良くて、モデルさんみたいな美少女


「…月谷茜(ツキヤアカネ)です。よろしくお願いします」

ペコッと頭を下げその後ニコッ……


あー、男子達顔真っ赤……女のうちでもドキッとした…


星河は…?

あ、今なんで星河が出てきたんだろ?

無意識に茜って子に奪われたらってかんがえてた…

目線を星河にむけると


「…茜?」

「…っ!星河…」

えっ?知り合い?

でも、星河は驚きのあとに会いたくなかったって顔してる

茜は驚いているものの、ちょっと嬉しそうにしている

2人はどーゆう関係なの?
朝のHRが終わって茜は星河の所に来ていた

星河はと言うとうちの所に来ていた

だから必然的に茜もこっちきている


「…久しぶり、星河」

「…ああ」

そこから長い沈黙

それを破ったのは茜だった

「…あなた、名前は?」

「…うちか?鈴野華苗」

「華苗…?あんた、華雪の初代総長…?」

「…そうだけど?」

茜はニヤリとして

「…へぇー、そーなんだ」

っ!?

こいつなんか企んでるぞ…

「華苗?どーした?」

星河がのぞき込んでくる

さっきの顔うちにしか見えてなかったのか

なんなんだこの茜ってやつ

只者じゃなさそうだな…
それからというもの茜は星河にベッタリだ

目が合うとあきからに睨まれる

茜…。


ん?どっかできいたことあるような…


そのとき茜のポッケから紙切れが落ちた

茜はそれに気づいていない

これだ!バレないように紙を拾い教室をでる

少し行って紙を開くと…

【作戦内容
星夜の総長をつぶす。潰せば俺らが日本No.2だ。

出来れば華雪の情報も頼む

BLACKS】

BLACKS(ブラックス)?

あ、日本No.3の…

そーゆうことか…

うちらの手にかかればこんな簡単に進まねーぞ?

てゆうか進ませねーよBLACKSさん
そのまま下駄箱まで行くとそこには星河がいた

「あれ?茜って子は?」

そこに茜の姿はなかった

「あー、待ってるやついるからって先に来た」

「よかったの?」

「ああ…」

星河は茜とあってから辛そうな顔してる

それが気になってしょうが無い

しかも胸騒ぎがする…

「…ね、ねえ。茜とはどうゆう関係なの?知り合いっぽかったけど…」

「……あいつは…」

と言って黙り込んでしまった

いつ返答がきても聞き逃さないようにじっと待っていたら

「俺の……だ」

「えっ?」

きいてたつもりなのに耳に言葉が入ってこなかった

てゆうか、その言葉を受け入れたくなかった…

「何回も言わせんな。俺の元カノ」

「元…か…の?」

一瞬で思考停止状態

星河も好きだったって事だよね…

そんな…なんでか分からないけど元カノの話は聞きたくない

しかもそれが茜ならなおさら…