パーーーーーンッ!!



「朱里ちゃん、16歳のお誕生日おめでと~!」

「はい、これは俺達からのプレゼント」




たっくんへの想いが加速する中、季節は秋から冬へと変わろうとしていた。

この日、私は16回目の誕生日を迎えた。

たっくんファミリーも招待して、うちでパーティーをするのが毎年恒例になっている。



「オジさん、オバさん毎年ありがとう」

「いいのよ~。朱里ちゃんは娘も同然なんだから。ほら、プレゼント開けてみて?」

「うん。…わぁ、メイク道具!」

「朱里ちゃんはメイクなんてしなくても可愛いけど、お年頃の女の子だから興味はあるでしょ?」

「メイク、ずっとしてみたかったの。ありがとう」




初めて手にするメイク道具に目をキラキラさせていると、既にお酒が回っているらしいオジさんがしみじみと語り出す。



「あのちっちゃかった朱里ちゃんも16歳か。メイク道具をプレゼントするような歳になったんだなぁ…」