「ん?なに?」

「あの…今日、あの子達と写メ撮った?」

「え?うん、撮ったよ」

「か、肩…抱いた?」

「え?」



ダメだ…今の私、かなりウザイ。

たっくんは私の隣に座るためにしてくれただけなのに。

なに妬いてるんだろ……



「ごめ…私ウザすぎだよね。今の忘れて」

「なんで?全然ウザくないよ。ウザさで言えば俺のが上でしょ。軽くストーカー入ってるし」

「私はウザイなんて全然思ってないよ」

「そう?そんなこと言われたらストーカー悪化しちゃうけどいいの?」

「え?う、うん…大丈夫、です」

「ハハ、そうなんだ。了解」

「じゃあ…また夜、ね」



なんだか急に恥ずかしくなって誤魔化すように話を切り上げる。そのまま背中を向け、家に入ろうとすれば、今度はたっくんが私を引き止めるように服の裾を引っ張った。



「朱里、あの子達と写メは撮ったけど肩は抱いてないよ。ノータッチ」

「そう、なんだ…良かった。変なこと聞いてごめんね」

「ううん、どんどん聞いて。俺、嬉しくて何でも答えちゃうから。じゃあ、またね」



ヒラヒラと手を振り、先に家に入って行くたっくんの背中を見ながら思った。




ねぇ、たっくん…
もう幼馴染みには戻れないくらい、私はあなたのことが好きみたいです。