◆◇◆拓海side◇◆◇
窓を閉めたものの、慌ててもう一度開ける。
あー。朱里もすぐ閉めちゃったか。やっぱりまだ話していたかったのに。
ため息を一つつき、再び窓を閉めようと手をかけるとさっきまで朱里の部屋の窓に見えていたシルエットが突然下に向かって消える。
下に向かって……膝から崩れ落ちた?
これはもしかして………、
………………………成功?
ニヤリ。今日も朱里にドキドキしてもらえたみたい。
生まれてこのかた、ずーっとずーっと朱里が好きで彼氏の座、狙い続けて十数年。
もうキミの可愛さに限界来ちゃってるので……
そろそろ本気出しちゃっていいでしょうか?
そろそろ幼馴染みとしてじゃなく、一人の男として意識してもらえますか?
無理なら結構。
意識してもらえるまで頑張るのみ!