「誤解を与える言い方はやめてくれる?諒介さんの大事な人だったなんて知らなかっただけだよ」
2年前…中二の頃だ。
その頃のたっくんといえば、色んな女の子と付き合ってたプレイボーイの頃。
そのときに付き合ってた人が矢吹先輩の…?
「小春は俺が死ぬほど好きになった女なんだよ。それをこいつは好きでもないくせに小春に告白されたからって軽い気持ちでOKしやがった」
「だから…そのことを知ってすぐに別れたじゃん」
「俺はそのあと小春にキレられたけどな。芹沢にフラれたのは俺のせいだって」
「ごめんね。あの頃の俺どうかしてたから」
「まぁ…俺にもその気持ちは分かるけどな」
「だよね。諒介さんは分かってくれると思ったよ」
こんな二人の会話に私はますますチンプンカンプン。
矢吹先輩、大切な人をたっくんにとられちゃったから大嫌いなんて言ってたんだ。
それは分かるけど…たっくんの気持ちも分かるってどういうこと?
それにたっくん、先輩に色んなこと教えてもらったって言ってたけど……
「とにかく朱里にこんなことしたこと、ちゃんと謝ってよ」
「悪かったって。俺に惚れさせてセフレにしてやろうと思っただけだから昨日のことは忘れて」
「……!?」
こ、この人が教えてくれそうなことって危険なことしか思い浮かばない。
この二人は一体……どんな関係?