「もう、みんな酔ってるの?私に手出すなんてたっくんがそんなことするはずないのに」




こんな発言しちゃう朱里さんに、みんなキョトン。

相変わらず鈍感すぎる…

俺は朱里の可愛さに理性飛んじゃいそうになるのをいつも必死に抑えてるっていうのに。




「たっくん、こんな娘でごめんねぇ。本当いい加減にしろって感じよねぇ」

「朱里、たっくんも男だ。男には抑えられない欲求というものがあってだな…」

「ストーップ!もういいじゃん。朱里ちゃんの純粋なとこ、俺は大好きなんだからさ。さぁ負けた女組はさっさとビール買ってきて。うちで飲み直そう」

「ちぇー。拓海のせいだからねっ」




告白できなかったのはこの人達のせいなのに、結局悪いのは俺みたいになってるし。

どこまでも鈍感な朱里は、親達の会話の意味を全く分かっていないようでシチューの入った鍋をかき混ぜながらニコッと笑う。




「たっくん、一緒に食べよ」

「うん、そうだね」




朱里、告白するのはもう少しだけ待つよ。

だから…朱里も早く俺に恋してね?




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