────────
─────────────
───────────────────
「朱里」
「う…ん…」
「そろそろ起きないと遅れるよ」
「あと5分だけ…」
「分かった。でも本当に時間ないから、その5分の間に俺が着替えさせといてあげるね」
「…へっ!?」
朝から飛び出した、そんなとんでもない発言に慌てて飛び起きた。
寝ぼけ眼に移るのは…
昔から変わらない、その眩しい笑顔。
朝からこんなに爽やかに笑える人、他にいるのだろうか。
「はい、おはよう。早くご飯食べて」
「たっくん私の扱い上手すぎない…?」
「そりゃあ5年も一緒に暮らしてたらね」
高校を卒業してすぐに始めた同棲生活も、気付けば5年。
不安もたくさんあったけれど、それをも上回るほどの幸せな毎日を過ごしている。
お互い仕事をしながらも何より大切にしているのは、やっぱり二人の時間。